終身雇用終了について。若手社員が思うこと。
最近、 終身雇用終了の話題で盛り上がっていますね。
経団連の中西会長に続いて、日本企業の時価総額トップのトヨタの社長も以下のことを発言していました。
雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた終身雇用を前提とすることが限界になっている。
だめになりそうな事業を残すことは雇用されている人にとって一番不幸だ。
経営者は早くあきらめるべきだ。
豊田章男より
このことについて社会人3年目の若手社員の観点から思うことがあるので記事にしました。
今の若手社員は終身雇用を気にしていられない
終身雇用で定年まで保護されるとはいえ40年近く働き続けるのが厳しいと思うのが大半でしょう。
私は技術者なのですが、周りの技術者は自分がどうステップアップするかに着眼点を置き、仕事や技術力の向上に集中しています。
そして技術者に限らず、今の若手社員は目の前のサラリーマンの仕事に集中しすぎて将来のことについて考える余裕がない人たちが多いような気がします。
私自身も定年までサラリーマンとして働く気がなく、早期リタイヤするために試行錯誤しています。
だから終身雇用の事実上終了のニュースを聞いてもあまり関心がないように思います。
しかし終身雇用と年功序列の組み合わせは問題だった
終身雇用と年功序列の組み合わせが日本の経済成長を鈍化させている要因だったのは確かです。
まず年功序列によって社員全体のモチベーションを大きく阻害しています。
経営者にとって年齢・経験年数で評価した方が一部役職を除き、従業員を管理しやすいのは理解しています。
ですが年齢別による平等性は向上心を生まず、社員の成長の鈍化や行動力の低下につながります。
また終身雇用によって解雇しづらい環境になっていたのも事実で、収入の観点から言えば仕事を頑張らない方が良い環境が出来上がってしまいます。
とはいえこれらの制度は私にとって働く企業に最低限の成果と価値を与えるだけで良かったので、サラリーマンの仕事以外のことを考える時間と気持ちの余裕ができ感謝しています。
これからの社会の変化
私はこれから社会全体で人が安く買い叩かれるのではないかと危惧しています。
というのも多くの大手企業で45歳以上に対して早期退職希望を集めていることを耳にしています。
これは生産性が同じでも若手社員とベテラン社員に待遇の差があり、企業の収益性の低下につながるのでリストラが横行しています。
45歳以上ということは世代人数が多い団塊の世代ジュニアがおり、働く人口が減ります。
生産性が低いとはいえ、仕事は与えられていた人がほとんどなのでその分人手不足が発生します。
そこで政府は最近、就職氷河期世代を呼び戻そうとしています。
そしてしばらく前から外国人労働者受け入れや女性のキャリア形成支援などによって労働者を増やそうとしています。
労働人口が増えることは単純に考えれば社会全体の生産性の向上につながります。
しかし経営者はリストラした枠を安い人材で埋め、人数便りの経営をして収益性の改善の取り組みや仕組み作りをしない可能性がでてきます。
それは社会全体の1人あたりの待遇が下がる可能性を意味し、政府が最低賃金を上げるなどの対策をしないと多くの日本人の未来を暗くしていくかもしれません。
そのような現象が起こるのは企業側が経営努力を怠っているとも言えますが、私たちサラリーマンも社会の仕組みに甘え、考え行動することをしなかったからとも言えます。
私は働く企業に頼らず過ごせるようになるために日々考え行動していきます。
資産運用もその一環です。
これからもニュースを取り上げ、発信していきます。